今年度も数多くの新しい職員の皆さんをお迎えすることができ、大変うれしく思うとともに、都島友の会を代表して心から歓迎いたします。
平成26年度辞令交付者は、友渕地域ディサービス施設長新規採用1名、友渕地域ディサービス副施設長昇格1名、主任保育士昇格1名、主任保育士異動2名、保育士異動14名、保育士新採用13名、事務職(出向)1名、介護職員新採用8名、合計41名(新採用23名、異動18名)です。
社会人としての新しい生活のスタート、今日から新たな職場でスタートを切る喜び、あるいは緊張や不安、さまざまな思いが入り混じってこの場におられることでしょう。学生時代に勉強した事、これまでの人生での経験、そしてこれから学ぶであろう数多くのことを自らの力に変えて、大きく羽ばたいていって欲しいと願っています。
さて私たち社会福祉法人都島友の会は400名にのぼる職員が在籍し、皆さん一人ひとりの日々の努力、創意工夫で、0才から就学までの乳児や幼児1,300名、沖縄で200名、学童100名、その他小学生のクラブ100名、入所高齢者90名、通所高齢者・在宅ケア登録100名、地域、在宅、諸々相談を含め、2,000名余の方々と関わり、見守り、そして支援させていただいております。言い換えると私たちは、〔人が人を支えながら生きる〕という法人の基本理念のもとで、人が人として産まれ、育ち、成長し、やがて人生を終えるまでの間、人間の営みや命と共に、人間の営みや命のために、地域や人々に対して精一杯活動することを使命としています。
当法人の活動は、細かい事業を合わせますと平成26年度では33事業になります。一つひとつの事業すべて、お一人おひとりに向けて、丁寧にやさしく、心から愛情をこめて手を差し伸べ、寄り添っていくというのが私たち法人の二つ目の理念です。保育、教育、療育介護、放課後児童、地域や社会における相談、研修、赤ちゃんから高齢者の皆さん、地域社会の皆さんへと、一つひとつ活動がつながり、その小さな輪が一つひとつしっかりとつながり結ばれることでより大きな輪へと育っていっております。私たちの活動が、今後地域や社会に対していっそう貢献できるように、私たちはさらに活動の輪を広げ、一つひとつのことに研鑽を積んでまいらねばなりません。
特に今年度は、日本の社会事業が大きく変わっていくことになる平成27年の一つ手前の年ですので、色々と準備をすることが多いです。その一つに〈子ども子育て新制度移行〉に向けて、大阪女子短期大学幼児教育科主任教授 大西慶一先生による研修が始まりました。大西先生の研修は各保育園で3回以上、園長、主任向けの研修が今後5~6回行われる予定です。また4月からは新職員の研修も始まります。
各園の職員全体の研修ではノートのつけ方から始まり、自らの課題の発見・解決に向けての方法など、自らが考え自ら自身が育つ保育者(教育者)になるための基礎的な方法を学んでいきます。もちろん乳幼児の発達、成長を支えるための保育など、保育・教育の専門性も大切にしたいと考えています。
また管理職としてのレベル向上、スキルアップを法人内研修でも行います。さらにこれまで続けてきた法人内研修や実践報告、各部会の報告等を充実させるとともに、他園を見学したり、介護や療育、学童、それぞれ異なった分野を学ぶことで、福祉や教育、社会事業全般における職員のスキルアップにも力を入れていきます。
このような意味においても、仕事場が変わること、新しい環境に向かうこと、人事異動というものには大きな意味があると私は思っています。職員の皆さんには、都島友の会全体を引っ張っていってほしい、都島友の会全体を見つめる視点から自分は何をすべきか自分のやるべき目標を定め、達成し、やり遂げる力を身につけていってほしいと願っています。新人の皆さんも、それぞれに配属された職場で、皆さんの持っておられる知識、能力、個性、特技、すべてをしっかりと発揮されて、積極的にご自分の力を出してください。
職員の皆さん、繰り返すようですが、これから日本は、そして日本の社会は大きな変革期を迎えます。平成27年の〈子ども子育て新制度移行〉もその一つです。その意味でも今年は各人でいろいろな面で振り返りをしていただき《都島友の会》とは……を検証してみましょう。
私は、当法人に関わる一人ひとりへの思いやり、都島友の会がもう一つの我が家であるとの、創立者が当法人設立に寄せた想いを今も大切にしてほしいと思っています。そして法人にいる子ども達、高齢者の方々、そして職員の皆さんにとっても、この場所がやすらぎとなる場であってほしいと願っています。毎日毎日、一人ひとりの中にはさまざまなドラマ、嬉しい事や悲しい事、色々ありますでしょう。そのような思いや気持ちといったもの、あるいは感銘し感動したことを、もちろん個人のプライバシーを大切にしながらではありますけれども、皆さんに、多くの仲間に向けて発信してください。大切だと感じられたこと、みんなで考えるべきだと思われたこと、それらをどうか発信し共有してください。そのために例えば各施設のホームページ、そして法人の広報誌「ゆんたく」なども有効に活用されてはいかがでしょう。
私も各施設各園に年2回以上、皆さんとともに職員会議に同席させてください。将来に向けて都島友の会がどうあればよいかどうあるべきかなど、私も積極的に広報しにまいります。その時はどうか皆さんの率直な声も聞かせてください。そして皆さんと活発に語り合い、皆さんと“ゆんたく”がしたいと思っています。
現在各施設から、平成26年度の事業計画とこれから数年に及ぶ中期計画に向けていろんなプランがでています。建替だったりリフォームだったり、あるいは地域、周辺の開発に伴っての施設の在り方やビジョンなど・・・。
都島区の開発はまだまだ続きそうです。変化を遂げていくと思います。これからも地域に根付いていく都島友の会として、皆さん共々に力を一つにして、進めていきましょう。そして、都島区が好きになり自分の仕事を好きになって欲しいと思います。その為には、まず皆さん一人ひとりが健康でなければなりません。健康であってこそ、自らの力でものを考え、多くのことに挑戦するエネルギー、そして多少の辛い事も我慢できる忍耐力や勇気も湧いてくるものです。私は今年古希を迎えますので、4月23日は人間ドックに行ってまいります。この年齢になりますと、一つや二つ治療を要する事もありましょうから、早めに健康診断をしておこうと思います。(少々、覚悟がいるかも…)
皆さんも、身体を大事にされて頑張っていきましょう。
辞令交付式にあたり、新しく法人に入られた皆さんをお迎えする事ができ、大変嬉しく思います、と同時に、高い壇に上り少々緊張しておりますが、本日のこの心地よい緊張を思い出し、これからも少々辛いことや困難があろうとも日々乗り越え歩んでいこうと思っています。この年齢になっても「初心忘るべからず」です。
それでは、〔お話は短く〕〔幸福は長く〕、これをもって、共に力を合わせて都島友の会の新しい時代を築いていっていただきたいとの願いを込めて、皆さんの新たな門出にあたり、私の歓迎の挨拶といたします。
お話は短く幸福(しあわせ)は長く(時:平成26年1月8日 場所:都島児童センター 4階ホール)
明けましておめでとうございます。
今年の年明けは気候もよく、身も心も清々しい三が日だったように思います。
皆様方には良き新年を迎えられたこと、心よりお喜び申し上げます。
昨年9月、都島児童センターの竣工式には、都島友の会全体の固い結束力、さらには皆様一人ひとりの実力を遺憾なく発揮して頂き、式典の完成度はもとより、来客の皆様に対するおもてなしや心配り、本当に感服いたしました。すばらしかったです。改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
児童センターが生まれ変わって約半年が経ち、保護者の皆様や子ども達も新しい環境に慣れ親しんできたように思います。建物にも温もりが感じられるようになり、保育室をはじめ、玄関、エントランスホール、階段、廊下、トイレ、ランチルーム、そして大ホールと、先生方のアイデアや心遣いが随所に見受けられます。また他の法人施設においても、季節ごとの装飾やしつらえ、こまやかな工夫がふんだんに見られ、先生方や職員の皆さんの子ども達や高齢者の皆様に対する気配りや愛情がそこかしこに感じられ、法人職員一人一人の心構え、誠実さが伝わってきます。本年もこれまで以上の誠意のほど、よろしくお願いします。
年末から年始にかけて、私は例年のごとく自宅を離れ、少し出掛けてまいりました。今回は滋賀県大津、琵琶湖の方へ行ってまいりました。
昨年来から観光大国日本に向けて、各都道府県、外国の方々をより多くお招きしようと、様々な取り組みがなされているようですが、私が今回滞在した大津プリンスホテルにも、台湾の方々、中国の方々をはじめ、外国の家族連れの方々が多く目にとまりました。ホテルの催しも、中国雑技団のショー、胡弓に合わせた音楽や演奏、中国の獅子が出てきたりしていました。また外国の方々にも喜ばれるのか、日本の唐草模様の獅子舞や物まね歌謡ショーなどもありました。食事もお正月メニューで、中華、洋食、和食、果物、デザート、飲み物にいたるまで多種多彩、バイキング形式あり、大晦日には年越しそばなど、バリエーション豊富に内外のお客様、大人も子ども達にも好まれるようにとさまざまな試みがなされているようでした。今年も日本が磨くべきテーマは、内外の皆様に喜ばれる“おもてなし”の更なる深化なのかもしれませんね。
そうこうして、私の年末年始はアットいう間に過ぎていきました。年を重ねていきますと、一日一日が大変早く過ぎ、2月、3月、4月と、光陰矢のごとし、私の時間はすぐさま春になってしまいそうです。一日一日が本当に大切だと、あらためて思う昨今です。
さてこのところ、関西でも防災、危機管理の話題が大きな関心を集めるようになりました。言い換えればそれほど現実としてのリスクが高まっているということだと思います。私たちもいざ東南海地震が起きたら、この大阪は?この都島は?という事を常日頃から考えておかねばなりません。
都島には、毛馬の閘門(こうもん)があります。あそこが閉門されればどうなるのか?あるいは京橋と大阪城との間の寝屋川、ここが決壊した場合、都島は北から南からほとんど水に浸かってしまうようです。今までの国の報告では東南海地震による大阪の死者数は1万人死亡と言われていたのが、最近大阪で調べると18万人と言われるようになっています。中でも大阪市の死亡者は、15~16万人と言われています。
今年は、都島友の会全体でも防災の危機管理について、子ども達、高齢者の方々をどう守れるのか、知恵を出し合い,些細な事からでも、まとめていきましょう。その災害が朝なのか、昼なのか、夜なのか、その時の自分はどうするのか、常に考え話し合いどう行動したらよいのか、毎回の職員会議の議題には必ず入れて、記録していきましょう。そして「自助」「協助」「公助」という観点で、いつでもどのようにでも対処できるように、自らの身処を考え、まとめておきましょう。これが私から皆様にお願いする一つ目の宿題です。
さらにもう一つ、今年一年、皆さんへの宿題を追加したいと思います。昨年の法人のテーマは、「みんなでみんなをみる」というものでしたが、今年は「みる」と「おもう」という言葉にしたいと思います。
みる | 目でみる 目に止めて知る 眺める 見物する 観賞する 目を通す こう判断する 心でみる 考えてみる 子どもをみる 高齢者を看る 世話をする 試みる 試してみる 診る 身に受けてみる・・・・etc |
---|---|
おもう | 考える おしはかる 推量する 想像する 感じる 心に浮かべる 心にかけて気遣う 回想する 望む 願う 可愛がる 慈しむ 恋する 相手をおもう 自然にそう思える・・・・etc |
この二つの言葉を、辞書なり何なり、ご自分でいろいろと調べ、深く心に留めおいてみてください。そして何度も頭に浮かべ、声にし、言葉を反芻し、意味を考え、推し測り、さらにはこころで味わい、肌で体で感じてみてください。すると私達の仕事に大切なさまざまな事象や在り方が次々と浮かんでくるように思います。そこからご自分の中でしっかりと受けとめられたこと、感じられたこと、いくつでも良いのです、何でもいいです。その思いを、そこから湧き上った想いの数々を、それぞれ施設ごとに出し合って提出して下さい。言葉(やまとことば)とは不思議なものです。言葉は広がり、言葉はつながり、次々と意味の連鎖が始まっていく。そしていつしか気づかなかった大元の意味や心根に行き当たるのです。
私達の仕事は、「お人の命を預かる仕事」という事です。私もそのことを十分に胸に留めて、年の初めにしたいと思います。
最後になりましたが、何を行うにも、皆さんの健康が第一です。皆さんお体に気をつけて良き一年を送られる事を祈念して、年頭の挨拶とします。
今年1年、よろしくお願いします。ありがとうございました。
まずはじめに―。
去る9月21日、「都島児童センター竣工式」にあたっては、都島友の会職員の一丸となった奮闘ぶり、皆様の立派なお姿を拝見し、感無量、本当に頼もしく感じました。機敏な動作、礼儀正しい立ち居振る舞い、お客様への温かくこまやかな気遣い・・・、本当にお疲れ様、そしてありがとうございました。
当日は、来賓の皆様をはじめ多数の皆様にご出席賜り、御蔭をもちまして盛会に終えることができ、また心に深く残る式典となりました。都島児童センターの年長児の宴舞、都島東保育園職員を中心としたアンサンブル演奏、利久先生のピアノ・・・、どれもが素晴らしい内容で、お客様から、都島友の会のレベルの高さを賞賛いただき、私も鼻高々でした。
また、多くの方々、職員の皆様からもご厚志いただきました事、心から御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
さてさて、天高く馬肥ゆる秋、味覚の秋、芸術の秋、スポーツの秋、そして運動会の秋になりました。今年はまだまだ残暑が続いておりますが、都島友の会各園の運動会もいよいよ本番。私もこれから各園をまわらせてもらいます。
各園のプログラム、運動会の特別号に目を通しますと、丹精込められた一つ一つのプログラムから熱いものが伝わってきます。
子どもたちのテンションも保護者の皆さんのパワーも上がってきました。
かけっこ、お遊戯、競技、マーチング、リレー、ひとつひとつが終わる毎に、「こんなに大きくなって!」と感動のなみだ、なみだです。応援にも力が入りますが、何よりもケガをなさいませんように、と祈るのみです。一人ひとりのやる気が伝わってきます。
眺めて楽しい 子どもたちの姿
丹精込められた 子どもたちの勇姿
子育ては日本の国の繁栄となり、何にもまして優れた大きな事業です。
共に喜びを共有できる事に感謝します。
このすばらしい運動会をホームページで紹介しましょう。
(いつやるの 今でしょう!)
ありがとうございました。
立秋も過ぎたというのに、相変わらずうだる暑さが続きます。この夏は40℃を超える大変な熱波や局所的な豪雨と異常気象が多発し、皆様もさぞお疲れのこととお察しいたします。峠は越えたとはいえ、職員の皆様も自らの心身に充分留意され、水分をよく取り、充分に睡眠や休息を取って、毎日を溌剌と過ごされんことを願います。
ところで私ども社会福祉法人都島友の会には、職員で構成された30年にも及ぶ歴史をもったバレーボールクラブがあります。 そのクラブがこの猛暑の中、去る8月18日、大阪民間社会福祉事業者共済会主催の「施設職員バレーボール大会」で優勝することができました。この大会は大阪府、大阪市の社会福祉施設従事者のための大会で、今回は341名の参加者がありました。私たちの法人では2チーム「ひまわり会MIYAKO」と「ひまわり会SI-MA」(11名+12名)が参加し、今回はMIYAKOチームが強敵チームを相手に次々と撃破、3連勝し、念願の頂点に立つことができました。私にとっても慶事というべき嬉しい出来事です。
と、申しますのも当バレーボール大会は今回で38回目になりますが、わがクラブは今までに準優勝6回、3位1回、ベスト4、ベスト8とつねに好成績をおさめ、名門チーム!?との誇りを持ちながら、いつもあと一歩のところで悔しい思いをしておりました。それが初の、念願の金メダル!です。 やっと手にした金メダルは、優勝したMIYAKOチームのメンバーのみならず、共に練習し汗をかいた法人のバレーボールクラブ23名全員の力、全員で手に入れた金メダル!胸に光るメダルの輝き以上に皆の顔ははれやかに輝いていました。一緒に体を動かし心を一つに同じ目標に向かう過程も宝ですが、やはり結果が出ると嬉しいもの、続けてきてよかった!継続は力なり、まさにボールも人も‘つなぎつないで’、優勝の栄冠です。
バレークラブの皆さん、よくぞここまで頑張りました。そしてありがとう!
この夏の、当法人での慶事、ご報告させていただきました。
先日、大阪府社会福祉協議会主催の「子ども、子育て支援新制度セミナー」に行ってまいりました。セミナーのテーマである「子ども、子育て支援新制度」とは、昨年、平成24年8月に成立した「子ども・子育て関連3法」に基づく、平成27年4月から施行される子育て支援の新しい制度のことです。
出席した感想を申し上げると、この制度が本格的にスタートすることで、今後4~5年の内に、わが国の保育制度の根幹を揺るがすような戦後最大の大改革が起きるのではないかということです。セミナーで受けた新制度に対する解説と分析を私なりに簡単に述べておきます。
申し上げるまでもなく、現在の日本において少子高齢化対策は政策の最重要課題になっています。少子高齢化社会の原因については様々な観点がありますが、大きな原因の一つとして出生率の低下が挙げられます。
では急激な少子化の問題が何故、いかに重要かと云えば、少子化とはとりもなおさず将来にわたって、日本を支える生産労働人口が減少することを意味します。そしてそのことはやがて日本の国力、経済力そのものの弱体化をもたらし、今まで私たちの生活や暮らしを支え守ってきた年金や医療、福祉のシステム、いわゆる生活保障制度が経済力の衰退と共に維持できなくなり、今後一層顕在化する超高齢化社会の出現と共に、日本の社会構造や存在基盤そのものが危うくなるのです。国が国民、特に弱者を守れなくなるということです。さらに皆さんならお気づきだと思いますが、今の日本では少子化の問題と共に、家庭や地域における“養育力”の低下という問題もあります。日本の社会構造の歴史的な変化や推移の中で、家庭や社会的環境から生じる“養育力”の低下、言い換えれば国を支える質の高い人材を育てることが困難になりつつある、その“育てにくさ”の問題が、大きな課題となって浮上して来ています。
そこでこれらの課題の解決に向けて、保護者が子育てについて第一義的責任を有するという基本的認識のもと、出生率低下に歯止めをかけ、“子どもを産み、育てやすい社会”の実現を目指して自公民3党が合意、「子ども、子育て関連3法」が制定されたのです。
「子ども、子育て関連3法」とは、
の3つ法律のことです。
「子ども、子育て関連3法」の主なポイントを挙げます。
まず「子ども、子育て関連3法」は、
の二つに大別されます。
最初の「子どものための教育・保育給付」では、
これには様々な問題も潜んでいると私は思いますが、幼保連携型認定こども園について、認可・指導の一本化をし、学校及び児童福祉施設として法的な位置づけをするということです。
次の「地域子ども・子育て支援事業」は、
こうした「子ども、子育て関連3法」をもとにして、「子ども、子育て支援新制度」は、
との共通の仕組みから検討された制度設計、新たなシステムづくりだと言えます。
付け加えれば「子ども、子育て支援新制度」には少子化対策だけでなく、未来への投資としての幼児教育対策、つまり将来を担う質の高い人材の育成としてすべての幼児に質の高い幼児教育を保証するということ、さらには仕事と子育ての両立支援を行い、女性就労の機会を増やし日本を支える生産労働人口を維持するとの意味も含まれています。
ここでぜひとも強調しておきたいのは、この3法、そして「子ども、子育て支援新制度」は、社会保障と税の一体改革の中に位置付けられたということです。これまで社会保障経費とは医療、年金、介護、この3分野だけだったのです。そこに初めて「子ども・子育て支援」が加わりました。それほど重要でまた歴史的にも画期的なことだと思います。
特に昨秋、安倍内閣になってから「子ども、子育て関連3法」を踏まえつつ、子育て家庭を社会全体で支えていく総合的な少子化対策の検討がより一層活発に動き出しました。ここには消費税問題がはっきりと絡んできています。もうすでに国は平成26年4月、消費税8%引き上げを予定して、保育緊急確保事業実施しており、平成27年度には自治体で実施され本格的な施行の想定イメージまで出来上がっています。
まさにもう待ったなし、出来ることから即座に実行、実現していく政府の動きのように感じられました。戦後最大の大改革は、確実に動き出したのです。
私が受講したセミナーは、昼に休息が1時間ありましたが、10時から5時までみっちりと新制度について詳細な分析と解説がなされ、私にとっても心身とも相当重いセミナーとなりました。
今後新制度の実施主体となるのは市町村であることから、そのレベルでも様々な検討が加えられ、政省令の改正をはじめ制度の詳細設計が行われ、平成2 7年度から本格実施になると思われますが、新しい認定こども園、既存の幼稚園・保育所が、これから先どう変わるのか変わらないのか、保護者の方々がどのように受け入れていくのか・・・、認定こども園への移行は各法人の任意に任されておりますので、この2~3年の動向をしっかり見極めていかねばなりません。
但し現在都島区においても、平成25年度の待機児童解消に向けて、この3~4年で新しい園が4か所、今年度にはさらに3か園、保育ママも数か所増えるなど、今までの“都島友の会王国”ではなくなり、競争の時代、競争の社会に入りました。さらに現行の制度から大きく変革が起こり、私たち都島友の会のおかれた立場も、大きく変わっていくことは間違いありません。
いったい何を競争するのか、何を較べ、競い合うのか、本当に難しい時代が来ていると思います。しかしその中にあっても、大切なことは皆さんの保育に対する熱い思いであり、その思いは必ず保護者、そして子ども達に伝わっていきます。大切なことをより一層大切にせねばならない時代が来ていると感じています。今までどおり熱い思い、真剣なまなざしで子どもたちを見つめ、皆さんの豊かな知識や経験を存分に発揮して、共に頑張りましょう! そして私たちに出来ることから始めていきましょう! すべては子どもたちのため、地域のため、そして明日の日本のためなのですから…。
※子ども、子育て支援新制度について詳しい事は、下記ホームページを参照してください。
●内閣府 共生社会政策統括官 子ども・子育て支援ホームページ
http://www8.cao.go.jp/shoushi/
●内閣府 子ども・子育て支援新制度について
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/
●文科省 子ども・子育て支援法案(内閣府及び厚生労働省と共同提出)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/detail/1319301.htm
●厚生労働省 子ども・子育て支援
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/
(時:平成25年1月8日 場所:都島友渕保育園)
明けましておめでとうございます。
皆様方には良き新年をお迎えになられたことと心からお慶び申し上げます。
昨年は友渕保育園の増改築、都島児童センターの建て替え工事と、皆様には大変ご苦労をおかけしました。
友渕保育園は一部手直し改修を残しているものの、こうして無事仮設から戻ってくることができました。一方、都島児童センターは建設工事が大幅に遅れているため、予定していた本年3月完成が8月中旬にずれ込みそうです。昨年同様、本年も皆様には様々にご苦労願うことになりそうですが、どうかよろしくお願いいたします。
さて私ごとで恐縮ですが、年末に、宇奈月、五箇山、そして高岡と北陸の富山の方へ行ってまいりました。
宇奈月は、黒部峡谷にほど近い温泉地です。昭和天皇や与謝野鉄幹・晶子も訪れた名湯で私も1年の疲れを洗い落とし、すっかりリフレッシュすることができました。翌日はバスで五箇山の地を訪れました。五箇山は世界遺産の管沼合掌造り集落のあるところです。岐阜の白川郷に較べるとこじんまりとした幾分地味な感じがいたしましたが、その分集落を歩いていると、古き良き日本の落ち着いた佇まいを堪能できた気がいたします。その後、時間に少し余裕がありましたので、昔、比嘉正子先生の銅像作成の際立ち寄った高岡にも足をのばしました。高岡には名刹瑞龍寺があります。瑞龍寺は加賀藩二代目藩主、前田利長公の菩提を弔うために、三代藩主、利常公が建てられたお寺です。“お寺さま”というより、どこかお城を彷彿とさせるような典雅さと威厳をもった寺院です。仏殿や法堂は総檜造りで釘一つ使用せず組み立てられた入母屋造、本当に伽藍一つ一つ、柱一本一本にも歴史の重みが感じられました。少し驚いたのは、仏様のお顔でした。奈良や京都の仏像の柔らかく微笑んだような顔立ちではなく、遥かシルクロードの彼方、インドやガンダーラの彫りの深いどこか異国情緒のあるお顔に見えました。一体どうしてこのようなお顔立ちの仏様があるのか、なにやら東西交流のあった歴史の不可思議さやミステリーを感じさせる趣でしたがこの話になると長くなるので止めておきます。皆さんも一度時間をとって是非行ってご覧になってください。
さてこうして年末からお正月にかけて北陸に出かけ、のんびりとリフレッシュし、日本古来の情緒を堪能させて頂いたのですが、4日の日は文楽を観に行きました。昨年、橋下市長の補助金削減発言で話題になった国立文楽劇場での初春公演です。
文楽は大夫が三味線を伴奏に浄瑠璃を語り、一体の人形を人形遣い三人が操って物語を表現していく、太夫、三味線、人形遣いの「三業(さんぎょう)」で成り立つ三位一体の演芸です。イヤホンを借りて上演されている作品の内容、演技、舞台づくりなどの説明を聞きながら拝見していたのですが、特に生きた人間の如く操る人形遣いは、まさに芸術と呼ぶべきものだと感嘆いたしました。また橋下市長の一件で功を奏したのか劇場は大勢のお客様で大盛況、物語が進行する中で歌舞伎と同じように「よっ、竹本大夫!」と絶妙の間の手を入れる手練の見者もいらして、私のような初見の素人でもなかなか気持ちの良い時間を過ごさせていただきました。
ただし、やはり難しい。一般に人間にとってやはり難しく敷居の高いものだと感じました。文楽、人形浄瑠璃とは本来、歌舞伎同様、一般の民衆が大衆の娯楽として肩肘張らず楽しんだものです。高級な知識や素養がなくとも拍手喝采、やいのやいのと老若男女、お年寄りから子供までが楽しんだものです。
確かに文化、芸能には変えてはいけないこと、守り続けねばならないことがあると思います。「伝統」や「古典」といったものの中には伝えることがいかに難しかろうと守らねばならぬことがあると思います。しかし半面、やはり時代に合わせて人々の嗜好に合わせて変わらねばならぬこともあるのではないかとも思いました。それを観る、その時代の人たちに通じなければ、どんなに良いものであろうと“置いてきぼり”を食うのではないかと思いました。橋下市長がどんな思いで「補助金削減」を言われたかは分かりませんが、あの言葉が投げかけた波紋によって何かが動き、一般の人々が文楽というものに再度注目した、ある種、広報の役割になったようにも思えます。また文楽の側も、古典芸能というものに胡坐をかいて安住しているうちに、いつしか自分たちの芸が、限られた狭い世界、身内の世界のものだけになっていることに気づかれたのではないか、その端緒になるとよいのにとも感じました。
年末からお正月にかけて日本の素晴らしい古典文化や芸能を観てきたのですが、それらが人気のない剥製になった博物館の世界ではなく、イキイキとした暮らしの中や人々の喝采の中で生き続け大切に伝承されていくためにはどうすればよいのか、難しい課題に直面しているように感じました。
さて最後になりましたが、社会福祉法人都島友の会も無事平成25年の新年を迎えることができました。本年82年目を迎える私たち都島友の会とはどのような法人であるか、もう一度各人一人ひとり考えて頂きたいと思います。
私どもは言うまでもなく子どもたちから高齢者、そして利用者の皆様やそのご家族、さらには地域の皆様に向けて“福祉”を基点としてサービスを行っていくところです。子どもたちが心身共に健やかに育ち、高齢者の皆さん一人ひとりが(残っている)能力に合わせて自立し楽しく充実した日々が送れるように、さらには地域社会の中で、より多くの人々が日々安心し、健やかに暮らしていけるように、私たち法人が持っている力を出し、地域住民の方々を支えていく―私たち都島友の会とは、まさにこれらのことを目的とし事業を行っているのです。
私たちが現在行っている福祉サービス事業の質をさらに向上するためには、これまで以上に事業を確実に効果的に進め、都島友の会独自の経営基盤の強化を図っていかねばなりません。また利用者の皆様、地域の皆様が、何を求められているのか何を本当に必要とされているのかを真剣に見つめ考え、その中から創意工夫を重ねていくことが何よりも必要です。そして法人全体はもちろん、皆さんが今自分に与えられていることは何なのか、それがなぜ必要なのかを一人ひとり自分の置かれている立場から考え、自らの果たすべき目標やヴィジョンに向けて研修を積み勉強を怠らず、積極的に行動していくことが大切なのです。
私たちの今年の目標は、“都島友の会とは何をしているところなのか?どうあらねばならないのか?”を各人が見つめ考え、それを皆で話し合って、納得し、やがて共通の認識にいたることです。古典文化や伝統芸能と同様、私たち福祉の事業も時代を超えて大切なものは大切にしていかねばなりません。時代が移ろうとも守り抜かねばならないことは何としてでも守っていかねばなりません。しかし同じことを金科玉条、いつまでも変わることなく続けていけば、いつしか時代や人々に取り残されてしまいます。私たちがいつも時代や地域から求められる「都島友の会」であり続けるために、大切なものを守りながら変化を恐れず一歩一歩着実に進んでいきましょう!
最後になりましたが、何を行うにも皆さんの健康が第一です。皆さんが身体に気をつけて良き一年を送られることを祈念して、長くなりましたが年頭の挨拶とします。
はじめに、以下の英語を読んでみてください。これはある方から教わったものです。中学生程度の簡単な英語ですが、対訳がつけてあります。
Important Qualities (たいせつなこと)
いかがでしたか? 長い間、英語から離れていたのでちょっとした英語の勉強だと思って私も読んでみました。翻訳された日本文と参照しながら読み比べてみると「へぇ、さすがに上手に翻訳してあるなぁ」と変なことに感心したりもしました。文章の内容はいたって常識的です。簡単なやさしい言葉で、しかし誰にでも分かるようにきちんとした大人、立派な人格をもった人間になるための大切な心構えが書かれてあります。人間として当たり前のことばかり。但し、“言うは易し行うは難し”、実際にはなかなか実行できないことですね。本当に今からでも見習ってこのように生きなければ、と襟を正して読んだものです。
でもこれはいったい何に書かれてある文章なのでしょうか? アメリカの小学校のテキスト?英国の古くからの言い伝え? いえいえ違うようです。そこでもう少し硬い日本語にしたものを併記してみます。
もうお分かりですか?やっぱりわからない?実は順序が逆なのです。本当ははじめに日本語の文章があって、それをやさしく翻訳(意訳)したのが最初に挙げた英文という訳です。さらにこの文章には大元の原文があります。
朕(ちん)惟(おも)フニ、我(わ)ガ皇祖皇宗(こうそこうそう)國ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニ、德ヲ樹(た)ツルコト深厚ナリ。我(わ)ガ臣民(しんみん)克(よ)ク忠ニ克(よ)ク孝ニ、億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ世世(よよ)厥(そ)ノ美ヲ濟(な)セルハ、此(こ)レ我(わ)ガ國體(こくたい)ノ精華ニシテ、教育ノ淵源(えんげん)亦(また)實(じつ)ニ此(ここ)ニ存ス。爾(なんじ)臣民(しんみん)父母(ふぼ)ニ孝ニ、兄弟(けいてい)ニ友(ゆう)ニ、夫婦相(あい)和シ、朋友(ほうゆう)相(あい)信ジ、恭儉(きょうけん)己(おの)レヲ持(じ)シ、博愛衆ニ及ボシ、學(がく)ヲ修(おさ)メ、業(ぎょう)ヲ習(なら)ヒ、以(もっ)テ智能ヲ啓發シ、德器(とっき)ヲ成就シ、進(すすん)デ公益ヲ廣(ひろ)メ、世務(せいむ)ヲ開キ、常ニ國憲(こっけん)ヲ重(おもん)ジ、國法(こくほう)ニ遵(したが)ヒ、一旦(いったん)緩急(かんきゅう)アレバ義勇(ぎゆう)公(こう)ニ奉(ほう)ジ、以(もっ)テ天壤無窮(てんじょうむきゅう)ノ皇運(こううん)ヲ扶翼(ふよく)スベシ。是(かく)ノ如(ごと)キハ獨(ひと)リ朕(ちん)ガ忠良(ちゅうりょう)ノ臣民(しんみん)タルノミナラズ、又(また)以(もっ)テ爾(なんじ)祖先ノ遺風ヲ顯彰(けんしょう)スルニ足(た)ラン。 斯(こ)ノ道ハ實(じつ)ニ我ガ皇祖皇宗(こうそこうそう)ノ遺訓ニシテ、子孫臣民(しんみん)ノ倶(とも)ニ遵守(じゅんしゅ)スベキ所(ところ)、之(これ)ヲ古今(ここん)ニ通(つう)ジテ謬(あやま)ラズ、之ヲ中外(ちゅうがい)ニ施シテ悖(もと)ラズ。朕(ちん)爾(なんじ)臣民(しんみん)ト倶(とも)ニ拳々服膺(けんけんふくよう)シテ、咸(みな)其(その)德ヲ一(いつ)ニセンコトヲ庶幾(こいねが)フ。
明治二十三年十月三十日
御名御璽(ぎょめいぎょじ)
あまりに難しいので現代語訳を載せます。
(現代語訳)
私が思うには、我が皇室の先祖が国を始められたのは、はるかに遠い昔のことで、代々築かれてきた徳は深く厚いものでした。我が国民は忠義と孝行を尽くし、全国民が心を一つにして、世々にわたって立派な行いをしてきたことは、わが国のすぐれたところであり、教育の根源もまたそこにあります。
あなたたち国民は、父母に孝行し、兄弟仲良くし、夫婦は仲むつまじく、友達とは互いに信じあい、行動は慎み深く、他人に博愛の手を差し伸べ、学問を修め、仕事を習い、それによって知能をさらに開き起こし、徳と才能を磨き上げ、進んで公共の利益や世間の務めに尽力し、いつも憲法を重んじ、法律に従いなさい。そしてもし危急の事態が生じたら、正義心から勇気を持って公のために奉仕し、それによって永遠に続く皇室の運命を助けるようにしなさい。これらのことは、単にあなた方が忠義心あつく善良な国民であるということだけではなく、あなた方の祖先が残した良い風習を褒め称えることでもあります。
このような道は、実にわが皇室の祖先が残された教訓であり、その子孫と国民が共に守っていかねばならぬことで、昔も今も変わらず、国の内外をも問わず、間違いのない道理です。私はあなた方国民と共にこの教えを胸中に銘記して守り、皆一致して立派な行いをしてゆくことを切に願っています。
明治二十三年十月三十日
最初に挙げた12の箇条書き、これは、1890年(明治23年)10月30日に、明治天皇の名で国民に向けて発表された勅語、「教育ニ関スル勅語」を12の徳目として整理したものを英訳した、つまりあの教育勅語が原典なのです。
みなさん、どう思われました? 今までに教育勅語というものに触れたことがありましたか? 私はびっくりしました。今も生きる上で手本にしなければならないような大切なことが書かれてあったものとは、本当にこの目で読むまで知らなかったのです。私たちは「教育勅語」という言葉を見て、原文すら読まず、意味するところも知らずに、条件反射的に国民をないがしろにし、日本を戦争へと追いやった「軍国主義」の象徴というイメージに直結してしまっているのではないでしょうか?
でも実際に読んでみていかがでした? 書かれているのは人間として洋の東西、時代を問わず私たちが人として欠くことのできない「大切なこと」ばかりです。それを“モラル” と呼んでも「道徳」と言っても変わりがないかもしれません。
ある方が、人類の普遍的なモラルや道徳とは、
私がここに申し上げたいことは、教育勅語に書かれてあること、その内容の大切さのことだけではありません。それだけではなく、たとえば教育勅語のように私たちが読みもせず触れもしていないことの中に、いかに多くの先入観や偏見が充ち溢れているか、そしてその無知や偏見のために、いかに多くの大切なかけがえのないものを得ることもせず失っているかということです。
日本には昔から「心眼を開く」という言葉があります。物事の真実の姿を見抜く鋭い心の働き、心の眼差しのことです。
曇りのない幼子のような素直な目で積極的に物事と出会いましょう。その中で大切だと思ったこと感動したことにもっと正直になりましょう。何事にも好奇心をもって向学の心を絶やさず、広く邪心のない心で人やモノと出会い、理解を深めていけば、やがて私たちは物事の本質や真実を見抜く力を少しずつ養って、いつしか心眼を得られるのではないかと思います。
人それぞれ、顔かたちが違うように、職員の方々も性別や性格、部署や役割それぞれに違いますが、目標に向かって努力する事は同じです。
次の時代、次の世代には、このような社会にしたい、このような法人でありたい。共通の目標、ビジョンを掲げたら、それに向かって、子ども達にとってなすべきこと、地域に向けて果たすべきこと、職場仲間としてのあるべき関係・・・。具体的な目標、カタチが見えてくるはずです。その為には、一人一人、今何ができるのかを常に考え、行動し、体を動かしていきましょう。ひとまず動きましょう。
さらに、どのような場合でも、一言でも良いから発言しましょう。そうすると何かが生まれます。考え感じられます。「私はこう思います。なぜならこのように考えるからです」。―そう、自らの思いを率直に発言しましょう。人の言葉に耳を傾ける事は大切ですが傾けるだけでは駄目です、ずるいと思います。
人から得るものは多いと思いますが、得るだけでなく自らを表現しましょう。自らの考え、言葉、それが他の人にとって得難いものであること、貴重なものになること、そのことに一度思いを馳せてみましょう。自分も何か貢献しなければとの気持ちを表しましょう。一言でも良いのです。イエス、ノー、その意思表示でも・・・。但し、他者への思いやりとして表現方法はやわらかく、それが大人のエチケットです。
職員会議では、必ず実行して下さい。それが、その時、その場面、自分の言葉で、行動で、表してみる事で、必ずや何かが生まれますヨ。
日本人は黙っている事が美徳だと思っていたり、他の人からおしとやかだと思われたい、良い子でいたい、嫌われたくないとの傾向があるようですが、外国人から見ると“ずるい人”だと見られています。この人には意見がない、持っていないのではなく、人の良い所だけ吸収し、自分の意見、考えを相手と分かち合おうとしないエゴイスティックな人だと思われるのです。
どんな会議でも良い悪いはともかく発言する事によって参加した意識が強まり、どの会議も記憶に残る大切なものになります。一番いけない事は何も発言しないで、後でその会議の非難をしたり、無視してしまう事です。それを“無責任”というのです。