都島友の会 創設者 比嘉正子ーその生涯を言行録とその背景から探るー

各界の人が見た比嘉正子像

阿部元首相と比嘉正子
比嘉正子―もし、この人が平和な時代の中に生きていたら、何のこともない平凡な一主婦で終わっただろう。それほど地味な、人情豊かな女性である。ところが幸か不幸か、戦争と戦後の混乱が彼女を無類の女闘士にのし上げてしまった。「私は、正しいと思ったことをやるだけなのよ」と事もなげに言う彼女。それだけに彼女のもつ行動力の大きさと強さは、時に底知れぬほど痛快なものになる。

(元朝日放送社長 故原 清氏)

非をなじり、是を迫る比嘉さんはバイタリティにあふれておられ、信念と闘志の固まりであった。一見、天下無敵、怖いもの知らずにみえる比嘉さんの本来の姿は、つねに貧しい者、弱い者の立場に立つヒューマニズムの精神であり、“すべてを神に委ね”、他人の子をわが子として保育することを終生の事業として志されたところにこそ見出すべきではないかと、私には思える。

(関西電力株式会社社長 故芦原義重氏)

当節流行のウーマンリブとやらも、比嘉さんの前では顔色あるまい。彼女の虚飾のない発言と行動は、今日の日本の自覚をもった主婦の新しい典型をつくった。比嘉さんの行動の裏には、伊達や酔狂ではない「生活」が背景としてある。それ故に彼女の行うことはなまじな政治家には及ばぬ進歩をもたらし得る。

(東京都知事 石原慎太郎氏)

まったくこの人は天下無敵、こわいもの知らずの快童女である。ゆくところ風雲をまきおこすが、それはもって生まれた真っ正直な性格ゆえだ。力あるものに対して屈せず、迎合せず、いざとなればトコトンまで闘う。信念、闘志、しぶとさ、あっぱれの女丈夫である。

(評論家 入江徳郎氏)

私と比嘉さんとのお付き合いはもう随分と長く、その間、政治家と主婦連代表という、ともすれば水と油の関係にもなりかねない間柄が、天ぷらの具とその衣のようになったのは、正しいことは自己の信念に基づき筋を通してやり抜くという私の不退転の政治理念と、比嘉さんの社会のためになることならどんな権力にも屈せずやり遂げるという男勝りの信念とが、知らず知らずの間に通じ合ったのかもしれません。

(故渡辺美智雄氏)



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