新年のあいさつ

(時:平成26年1月8日 場所:都島児童センター 4階ホール)

明けましておめでとうございます。

今年の年明けは気候もよく、身も心も清々しい三が日だったように思います。

皆様方には良き新年を迎えられたこと、心よりお喜び申し上げます。

昨年9月、都島児童センターの竣工式には、都島友の会全体の固い結束力、さらには皆様一人ひとりの実力を遺憾なく発揮して頂き、式典の完成度はもとより、来客の皆様に対するおもてなしや心配り、本当に感服いたしました。すばらしかったです。改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

児童センターが生まれ変わって約半年が経ち、保護者の皆様や子ども達も新しい環境に慣れ親しんできたように思います。建物にも温もりが感じられるようになり、保育室をはじめ、玄関、エントランスホール、階段、廊下、トイレ、ランチルーム、そして大ホールと、先生方のアイデアや心遣いが随所に見受けられます。また他の法人施設においても、季節ごとの装飾やしつらえ、こまやかな工夫がふんだんに見られ、先生方や職員の皆さんの子ども達や高齢者の皆様に対する気配りや愛情がそこかしこに感じられ、法人職員一人一人の心構え、誠実さが伝わってきます。本年もこれまで以上の誠意のほど、よろしくお願いします。

年末から年始にかけて、私は例年のごとく自宅を離れ、少し出掛けてまいりました。今回は滋賀県大津、琵琶湖の方へ行ってまいりました。

昨年来から観光大国日本に向けて、各都道府県、外国の方々をより多くお招きしようと、様々な取り組みがなされているようですが、私が今回滞在した大津プリンスホテルにも、台湾の方々、中国の方々をはじめ、外国の家族連れの方々が多く目にとまりました。ホテルの催しも、中国雑技団のショー、胡弓に合わせた音楽や演奏、中国の獅子が出てきたりしていました。また外国の方々にも喜ばれるのか、日本の唐草模様の獅子舞や物まね歌謡ショーなどもありました。食事もお正月メニューで、中華、洋食、和食、果物、デザート、飲み物にいたるまで多種多彩、バイキング形式あり、大晦日には年越しそばなど、バリエーション豊富に内外のお客様、大人も子ども達にも好まれるようにとさまざまな試みがなされているようでした。今年も日本が磨くべきテーマは、内外の皆様に喜ばれる“おもてなし”の更なる深化なのかもしれませんね。

そうこうして、私の年末年始はアットいう間に過ぎていきました。年を重ねていきますと、一日一日が大変早く過ぎ、2月、3月、4月と、光陰矢のごとし、私の時間はすぐさま春になってしまいそうです。一日一日が本当に大切だと、あらためて思う昨今です。

さてこのところ、関西でも防災、危機管理の話題が大きな関心を集めるようになりました。言い換えればそれほど現実としてのリスクが高まっているということだと思います。私たちもいざ東南海地震が起きたら、この大阪は?この都島は?という事を常日頃から考えておかねばなりません。

都島には、毛馬の閘門(こうもん)があります。あそこが閉門されればどうなるのか?あるいは京橋と大阪城との間の寝屋川、ここが決壊した場合、都島は北から南からほとんど水に浸かってしまうようです。今までの国の報告では東南海地震による大阪の死者数は1万人死亡と言われていたのが、最近大阪で調べると18万人と言われるようになっています。中でも大阪市の死亡者は、15~16万人と言われています。

今年は、都島友の会全体でも防災の危機管理について、子ども達、高齢者の方々をどう守れるのか、知恵を出し合い,些細な事からでも、まとめていきましょう。その災害が朝なのか、昼なのか、夜なのか、その時の自分はどうするのか、常に考え話し合いどう行動したらよいのか、毎回の職員会議の議題には必ず入れて、記録していきましょう。そして「自助」「協助」「公助」という観点で、いつでもどのようにでも対処できるように、自らの身処を考え、まとめておきましょう。これが私から皆様にお願いする一つ目の宿題です。

さらにもう一つ、今年一年、皆さんへの宿題を追加したいと思います。昨年の法人のテーマは、「みんなでみんなをみる」というものでしたが、今年は「みる」と「おもう」という言葉にしたいと思います。

みる目でみる 目に止めて知る 眺める 見物する 観賞する 目を通す こう判断する 心でみる 考えてみる 子どもをみる 高齢者を看る 世話をする 試みる 試してみる 診る 身に受けてみる・・・・etc
おもう考える おしはかる 推量する 想像する 感じる 心に浮かべる 心にかけて気遣う 回想する 望む 願う 可愛がる 慈しむ 恋する 相手をおもう 自然にそう思える・・・・etc

この二つの言葉を、辞書なり何なり、ご自分でいろいろと調べ、深く心に留めおいてみてください。そして何度も頭に浮かべ、声にし、言葉を反芻し、意味を考え、推し測り、さらにはこころで味わい、肌で体で感じてみてください。すると私達の仕事に大切なさまざまな事象や在り方が次々と浮かんでくるように思います。そこからご自分の中でしっかりと受けとめられたこと、感じられたこと、いくつでも良いのです、何でもいいです。その思いを、そこから湧き上った想いの数々を、それぞれ施設ごとに出し合って提出して下さい。言葉(やまとことば)とは不思議なものです。言葉は広がり、言葉はつながり、次々と意味の連鎖が始まっていく。そしていつしか気づかなかった大元の意味や心根に行き当たるのです。

私達の仕事は、「お人の命を預かる仕事」という事です。私もそのことを十分に胸に留めて、年の初めにしたいと思います。

最後になりましたが、何を行うにも、皆さんの健康が第一です。皆さんお体に気をつけて良き一年を送られる事を祈念して、年頭の挨拶とします。

今年1年、よろしくお願いします。ありがとうございました。

2014.1.10