辞令交付式にあたって

今年度も数多くの新しい職員の皆さんをお迎えすることができ、大変うれしく思うとともに、都島友の会を代表して心から歓迎いたします。

平成26年度辞令交付者は、友渕地域ディサービス施設長新規採用1名、友渕地域ディサービス副施設長昇格1名、主任保育士昇格1名、主任保育士異動2名、保育士異動14名、保育士新採用13名、事務職(出向)1名、介護職員新採用8名、合計41名(新採用23名、異動18名)です。

社会人としての新しい生活のスタート、今日から新たな職場でスタートを切る喜び、あるいは緊張や不安、さまざまな思いが入り混じってこの場におられることでしょう。学生時代に勉強した事、これまでの人生での経験、そしてこれから学ぶであろう数多くのことを自らの力に変えて、大きく羽ばたいていって欲しいと願っています。

さて私たち社会福祉法人都島友の会は400名にのぼる職員が在籍し、皆さん一人ひとりの日々の努力、創意工夫で、0才から就学までの乳児や幼児1,300名、沖縄で200名、学童100名、その他小学生のクラブ100名、入所高齢者90名、通所高齢者・在宅ケア登録100名、地域、在宅、諸々相談を含め、2,000名余の方々と関わり、見守り、そして支援させていただいております。言い換えると私たちは、〔人が人を支えながら生きる〕という法人の基本理念のもとで、人が人として産まれ、育ち、成長し、やがて人生を終えるまでの間、人間の営みや命と共に、人間の営みや命のために、地域や人々に対して精一杯活動することを使命としています。

当法人の活動は、細かい事業を合わせますと平成26年度では33事業になります。一つひとつの事業すべて、お一人おひとりに向けて、丁寧にやさしく、心から愛情をこめて手を差し伸べ、寄り添っていくというのが私たち法人の二つ目の理念です。保育、教育、療育介護、放課後児童、地域や社会における相談、研修、赤ちゃんから高齢者の皆さん、地域社会の皆さんへと、一つひとつ活動がつながり、その小さな輪が一つひとつしっかりとつながり結ばれることでより大きな輪へと育っていっております。私たちの活動が、今後地域や社会に対していっそう貢献できるように、私たちはさらに活動の輪を広げ、一つひとつのことに研鑽を積んでまいらねばなりません。

特に今年度は、日本の社会事業が大きく変わっていくことになる平成27年の一つ手前の年ですので、色々と準備をすることが多いです。その一つに〈子ども子育て新制度移行〉に向けて、大阪女子短期大学幼児教育科主任教授 大西慶一先生による研修が始まりました。大西先生の研修は各保育園で3回以上、園長、主任向けの研修が今後5~6回行われる予定です。また4月からは新職員の研修も始まります。

各園の職員全体の研修ではノートのつけ方から始まり、自らの課題の発見・解決に向けての方法など、自らが考え自ら自身が育つ保育者(教育者)になるための基礎的な方法を学んでいきます。もちろん乳幼児の発達、成長を支えるための保育など、保育・教育の専門性も大切にしたいと考えています。

また管理職としてのレベル向上、スキルアップを法人内研修でも行います。さらにこれまで続けてきた法人内研修や実践報告、各部会の報告等を充実させるとともに、他園を見学したり、介護や療育、学童、それぞれ異なった分野を学ぶことで、福祉や教育、社会事業全般における職員のスキルアップにも力を入れていきます。

このような意味においても、仕事場が変わること、新しい環境に向かうこと、人事異動というものには大きな意味があると私は思っています。職員の皆さんには、都島友の会全体を引っ張っていってほしい、都島友の会全体を見つめる視点から自分は何をすべきか自分のやるべき目標を定め、達成し、やり遂げる力を身につけていってほしいと願っています。新人の皆さんも、それぞれに配属された職場で、皆さんの持っておられる知識、能力、個性、特技、すべてをしっかりと発揮されて、積極的にご自分の力を出してください。

職員の皆さん、繰り返すようですが、これから日本は、そして日本の社会は大きな変革期を迎えます。平成27年の〈子ども子育て新制度移行〉もその一つです。その意味でも今年は各人でいろいろな面で振り返りをしていただき《都島友の会》とは……を検証してみましょう。

私は、当法人に関わる一人ひとりへの思いやり、都島友の会がもう一つの我が家であるとの、創立者が当法人設立に寄せた想いを今も大切にしてほしいと思っています。そして法人にいる子ども達、高齢者の方々、そして職員の皆さんにとっても、この場所がやすらぎとなる場であってほしいと願っています。毎日毎日、一人ひとりの中にはさまざまなドラマ、嬉しい事や悲しい事、色々ありますでしょう。そのような思いや気持ちといったもの、あるいは感銘し感動したことを、もちろん個人のプライバシーを大切にしながらではありますけれども、皆さんに、多くの仲間に向けて発信してください。大切だと感じられたこと、みんなで考えるべきだと思われたこと、それらをどうか発信し共有してください。そのために例えば各施設のホームページ、そして法人の広報誌「ゆんたく」なども有効に活用されてはいかがでしょう。

私も各施設各園に年2回以上、皆さんとともに職員会議に同席させてください。将来に向けて都島友の会がどうあればよいかどうあるべきかなど、私も積極的に広報しにまいります。その時はどうか皆さんの率直な声も聞かせてください。そして皆さんと活発に語り合い、皆さんと“ゆんたく”がしたいと思っています。

現在各施設から、平成26年度の事業計画とこれから数年に及ぶ中期計画に向けていろんなプランがでています。建替だったりリフォームだったり、あるいは地域、周辺の開発に伴っての施設の在り方やビジョンなど・・・。

都島区の開発はまだまだ続きそうです。変化を遂げていくと思います。これからも地域に根付いていく都島友の会として、皆さん共々に力を一つにして、進めていきましょう。そして、都島区が好きになり自分の仕事を好きになって欲しいと思います。その為には、まず皆さん一人ひとりが健康でなければなりません。健康であってこそ、自らの力でものを考え、多くのことに挑戦するエネルギー、そして多少の辛い事も我慢できる忍耐力や勇気も湧いてくるものです。私は今年古希を迎えますので、4月23日は人間ドックに行ってまいります。この年齢になりますと、一つや二つ治療を要する事もありましょうから、早めに健康診断をしておこうと思います。(少々、覚悟がいるかも…)

皆さんも、身体を大事にされて頑張っていきましょう。

辞令交付式にあたり、新しく法人に入られた皆さんをお迎えする事ができ、大変嬉しく思います、と同時に、高い壇に上り少々緊張しておりますが、本日のこの心地よい緊張を思い出し、これからも少々辛いことや困難があろうとも日々乗り越え歩んでいこうと思っています。この年齢になっても「初心忘るべからず」です。

それでは、〔お話は短く〕〔幸福は長く〕、これをもって、共に力を合わせて都島友の会の新しい時代を築いていっていただきたいとの願いを込めて、皆さんの新たな門出にあたり、私の歓迎の挨拶といたします。

お話は短く幸福(しあわせ)は長く

2014.4.7